あなたが、個人事業主になって、個人事業開業・廃業届で、あなたの個人事業の開業日を記載しますが、この日から、あなたの青色申告のための帳簿付けが、はじまります。それ以前の売り上げは、普通の確定申告の場合だと雑所得(雑所得とは、あなたの収入ー経費が所得になります。基本的にメリットはありません)扱いになります。
勿論、貴女の個人事業の開業日が1月1日の場合は、このような事態はおきません。個人の場合は、税の対象期間は、1月1日から12月31日と決まっています。
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売上と実際の売上が振り込まれた月との関係
あなたは、もしかして、実際に売上金額が振り込まれた月が、その月の売り上げと思っていませんか?
ところが、実際には、そうではありません。具体例をもとに説明していきます。
1月31日 売上金額:2,000円
2月28日 売上金額:2,000円
3月31日 売上金額:3,000円
4月30日 売上金額:3,000円
5月21日 振込額 :10,000円
という流れになっていた場合、具体的な青色申告の帳簿付けは、下記のようになります。
1月31日(借方)売掛金:2,000(貸方)売上:2,000 1月分の売上
2月28日 (借方)売掛金:2,000(貸方)売上:2,000 2月分の売上げ
3月31日 (借方)売掛金:3,000(貸方)売上:3,000 3月分の売上げ
4月30日 (借方)売掛金:3,000(貸方)売上:3,000 4月分の売上
5月21日 (借方)普通預金:10,000(貸方)売掛金:10,000 売上一万円が振り込まれた。
ポイント1:売上のとらえかた
以上のように、グーグルアドセンスの売り上げが月末に1円以上あった場合には、その月の売上げになるので、注意が必要です。ここで、記載されている売掛金とは、まだ、実際の売り上げの回収がすんでいない状態をいいます。
ポイント2:帳簿付け(複式簿記といいます)、発生主義
上記のように日付の流れに従って、帳簿を付けていくことを発生主義と呼びます。発生主義は、複式簿記の基本的なルールで、この方式で帳簿つけをしないと65万円の青色申告特別控除を受けられなくなるので、非常に大事なことです。必ず、複式簿記の帳簿付けを行うようにしましょう。青色申告の適用がうけられなくなります。
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また、年末から翌年のグーグルアドセンスの売り上げの帳簿のつけ方も特殊なので、注意が必要です。
具体的な例
12月31日売上30,000
翌年の1月21日に30,000が振り込まれた
以上の帳簿付けは、
12月31日(借方)売掛金:30,000(貸方):売上:30,000 12月分の売上
1月1日 (借方)売掛金:30,000(貸方):元入金:30,000 12月分の売上
ポイント3:期首にスタートする時の持ち金、元入金
期首にスタートする時には、特別な処理を行います。これは、会社でいう資本金に当たるもので、貴女の個人事業で、いくらの所持金で、今年の事業を開始するかを決める金額です。この金額のことを元入金とよびます。元入金も正確な計算式は、下記になります。勿論、この元入金は、ゼロ円でもマイナスでも構いません!
資本の部 負債の部
元入金 = (売掛金+現金+預金残高+…)-(未払金+借入金+・・・)
ここで、新たに未払金という言葉がでてきましたが、例えば、クレジットで12月に消耗品を購入したが、実際には、お金が支払われていない状態のことを言います。買掛金と逆のケースになります。
ここまでで、売り上げの帳簿つけの大半は、終わることになります。
帳簿のうまいつけ方
帳簿のつけ方は、個人個人によって異なると思いますが、一番楽な方法は、月末締めで行うのが、良いと思います。毎日つける方法も考えられますが、基本的に帳簿付けに時間を割くより、貴女の個人事業に時間を割くべきです。
だからといって、期末に一気に帳簿付けをするのは、忘れていることも多かったりしますし、帳簿付けに多大な時間を割くことになります。また、期末ということで焦りも出てきて、ミスをしがちになります。
期末の帳簿つけは、無謀で、絶対にお勧めできません。
一番のお勧めは
月末での帳簿付けです!ひと月単に帳簿付けを行うことで、忘れていたことも思い出しやすいです。
更に、売り上げや商品などを購入した領収書には、必ず、何を購入したのかなどのメモを記載しておくと、月末の帳簿付けが、いっそうはかどり、時間がかからないと思います。
ぜひ、月末での帳簿付けを実行しましょう。それでも大変だと思いますが、頑張りましょう!
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